MSOffice の Word の代わりに OpenOffice.org の Writer でそれっぽく書類を作る方法

論文やレポートを書く機会が増えてきたのですが、
残念ながらMSOfficeのライセンスは1つしか持っていません。
そのため、「MSOfficeが入っていない他のPCで論文作成ができたら・・・」と思うことが少なくありません。
今回は、OpenOffice.org 3.2 Writerを使って、簡単な書類作成を一から行ってみます。
最終的に、MSOfficeで作ったものと大体同じクオリティになるまで頑張りました。

余白設定を行う

余白の設定を行います。
上下左右の余白を、それぞれ 25mm 25mm 20mm 20mm に設定します。

  1. メニューの "書式" → "ページ" を選びます。
  2. タブの "ページ" を選んで、余白を設定し、OKを押します。

中央揃えや右端揃えなどは、書式設定ツールバーから行えます。

行間の設定

デフォルトでは行間が狭いため、ページの行数を指定することで、行間を自動調整させます。

  1. メニューの「書式」を選び、続いて「ページ」を選びます。
  2. タブの「行数と文字数」を選び、各項目の設定を行います。
  3. 行数だけを設定するために、「1ページあたりの行数だけ指定する」にチェックを入れます。

行数は、「1文字の最大サイズ」などの値によって、指定できる値が限られるため、
先に「1文字の最大サイズ」と「ルビ文字の最大サイズ」を設定します。

  1. 今回、ルビ文字を使う予定はないため、「ルビ文字の最大サイズ」は最小値である1ptに設定します。
  2. タイトルや見出しの14ptを超える予定がないため、「1文字の最大サイズ」は14ptに設定します。
  3. 「ページ単位の行数」に適切な値を設定します。

今回は1ページあたり38行にしたいので、「ページ単位の行数」に38を設定しました。
この上で、行間を適切に調整するために、
「ルビ文字の最大サイズ」を「ページ単位の行数」が変化しない範囲で、最大まで上げます。
さらに、罫線は印刷しないので、「罫線を表示する」のチェックをはずし、「罫線の色」を自動にします。

文字の装飾

文字の装飾は、書式設定ツールバーを用いて行います。
装飾を施したい文字を選択し、「太字」や「文字の背景」などから、適切な装飾を選択すればOKです。
段落単位で背景を設定したい場合は、「背景色」を設定します。

タイトルなどの情報を入れる

今回は、見出しやタイトルを Msゴシック 14pt に、
それ以外の情報は、基本的に Msゴシック 10.5pt および Ms明朝 10pt に設定しました。
これらは、該当文字列を選択後、書式ツールバーを用いることで、設定することができます。

二段組

二段組を作成するには、メニューの「書式」を選び、続いて「ページ」を選び、
タブの「段組み」を選び、適切な段組を設定すればOKです。今回は、二段組は作成しません。

数式を挿入する

数式を挿入するには、

  1. メニューの「挿入」を選び、続いて「オブジェクト」を選びます。
  2. 「数式」を選ぶことで、数式エディタが起動します。
  3. ウィンドウ下部の入力欄に、数式を入力します。

数式入力補助ウィンドウが出てくるので、それを用いることで入力の手間を減らせます。

図を挿入する

図を挿入するには、

  1. メニューの「挿入」を選び、続いて「画像」を選びます。
  2. ファイルから挿入する場合には、「ファイルから」を選びます。
  3. 図は、マウスでドラッグアンドドロップすることで、自由に移動できます。

挿入した図の右クリックメニューから「図表番号」を設定すると、
手軽に図表番号をつけることができます。
図表番号の書式設定は、一旦本文にフォーカスを移した後に、
挿入した図表番号の部分を選択し、右クリックメニューから「段落スタイルの編集」を選択します。
図の位置を調整するには、図をダブルクリックすると設定ウィンドウが現れるので、
タブの「折り返し」を選び、「前」や「折り返しなし」などを適切に選択します。
このとき、図表番号もまとめて選択されていないと、図だけが対象となってしまうので、
注意が必要でです。

表を挿入する

表を挿入するためには、Writerの機能を用いて表を挿入する方法もありますが、
Calcで作成した表を用いると、より効率よく表を挿入できます。
このとき、図表番号は直接書き込んでしまう方がいいです。
というのも、Calc で作成した表を貼り付けた際に、図として認識されてしまい、
図表番号を上側に表示できないからです。
(この点については、下側に表示できる方法がないか模索中。)

結論

若干、不自由や慣れない点、不具合などはあるにしても、
Word の代わりに Writer を使い、一から文書作成を行うことは十分可能であり、
実用的にも問題ないと言える!OOoスゴイぞ!


今回作成した文書ファイルと、印刷イメージを置いておきます。


Writerで作成した文書サンプル