ゲーム学会ネタ

http://www.gameamusementsociety.org/2010/Taikai.htmlにて発表することになった。
内容は、「オンラインゲームにおけるユーザや業者の不正行為取り締まり及び対策に関する教育システムとしてのTRPGの提案」みたいな雰囲気になる予定(まだ決まってない)。
なかなか頭の中ですっきりまとまってなかったのだけど、友人に助言をいただいてかなりスッキリしたので、いったん書き落とす。

TRPGとは

基本的にコンピュータを使わず、人間同士で役割をロールして遊ぶゲーム。
Dungeons and Dragonsぐらいなら聞いたことがある人も多いのでは。
詳しくはテーブルトークRPG - Wikipediaを参照されたし。
リプレイ集*1なんかを読んでも雰囲気が伝わると思う。


要点をまとめると、

  • ゲームマスター(GM)プレイヤーに分かれる
  • プレイヤーはそれぞれの役割を演じながらプレイする
  • GMが全権限を握っている
  • ダイス(4面、6面、10面、12面、20面等)を1個以上用いて判定を行う
  • シナリオはあるが、細かい部分(場合によっては大きい部分)でGMが自由にシナリオを変えてしまっても問題ない
  • そのため、GMのスキル次第では次のようなことが可能となる
    • 絶対に無理だと思われたシナリオを、プレイヤー達の固い結束により奇跡的にクリア
    • 侮って挑んだダンジョンで、しょうもないトラップにより全滅
    • GMを怒らせた人がトラップにより即死した

今回の提案におけるGMとプレイヤーの位置づけ

GMは業者側となり、シナリオに沿って攻撃(不正行為等)をしかける。
プレイヤーは架空のオンラインゲーム運用・運営チーム(パーティ)となり、業者を倒す。保守側。
架空のオンラインゲームのプレイヤー数を、あるいは利益をヒットポイントとする。

なぜTRPGなのか

  • GMの役割をコンピュータに補ってもらうには、かなり綿密な設計が必要と考えられる
  • より新しい対策手法などを生み出すキッカケになりうる
    • (コンピュータではあらかじめプログラムされたシナリオに沿ってしか動けない)
  • GMの裁量によって攻撃側のレベルを保守側(プレイヤー)のレベルに適切に合わせられる

このシステムの欠点

  1. GMは以下の知識が必要であるため、誰にでもできるというわけではない
    • TRPGの知識
    • オンラインゲームの運営・保守等に関する知識
    • 攻撃手法に関する知識
    • 攻撃対策に関する知識
  2. 人数が最低3人以上は必要であるため、人数を集める手間がかかる
  3. プレイする側もTRPGに関する知識が多少必要である
  4. セキュリティに対するリテラシを必要とする

欠点に対する措置

詳しくないGMでもある程度のプレイを可能にするための、スターターブック的なものを用意する

これもコンピュータゲームでは実装が面倒なところだが、TRPGでは簡単に実現できる。
というのも、最初からすべてのパラメータやら何やらを使う必要はなく、
最初は必要最低限の少ない要素を用いて学習することが可能。

オンライン環境でのプレイを考慮することで、手間を軽減する

オンラインであれば同じ企業内の他チームとの連携もとりやすいと考えられる。
また、個人で運用している場合でも、他の個人運用主とプレイすることが可能となる。

TRPGに関する書籍を読むことで、知識をつける

こればっかりはどうしようもないような気がする。

  • 何か1つルールブック*2を読んでみる
  • リプレイを読んでみる・見てみる

これだけでも十分だと思う。

セキュリティ系勉強会に参加することで、セキュリティに対するリテラシを養う

難しそう、と言わずに、とりあえず手ごろなものに参加してみることをお勧めする。
きっとセキュリティへの関心が高まるはず。
世の中にはこんなにも勉強会が溢れている → IT 勉強会カレンダー

詳しい仕様について

まだまだ練ってる最中。

ところで

ゲーム学会では発表者募集中っぽい雰囲気なので、ネタがある人はぜひどうぞ。
http://www.gameamusementsociety.org/2010/Taikai.html

追記(2010/10/10 21:42)

月見ねぎとろさんから面白そうな本を紹介いただいたので、貼っておきます。

手持ち金があればすぐにでも買って読みたかった・・・(´ρ`)

*1:TRPGの実際のプレイをノベライズ等したもの。→リプレイ (TRPG) - Wikipedia

*2:TRPGにもいろいろな種類がある。その種類の数だけルールが存在するが、似通った部分も多い。